2014年3月16日日曜日

NHKスペシャル メルトダウン 放射能"大量放出"の真相

福島原発事故で起きた放射能の大量放出の謎に迫った番組
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0316/index.html

ポイントは3つあった。

一つ目は、継続的に大量の放射能放出が起きていたのは、水素爆発を起こした1号機と3号機ではなく、爆発を起こさなかった2号機という事実。

2号機は、メルトダウンの熱で高まる格納容器の圧力を逃がすためのベントがまったくできない状態が続いた。

ベントを行うための空気ボンベが故障していたため、予備のボンベを使い、ベントを行おうとしたが、2重に仕切られていた原子炉建屋内に高濃度の放射能が溢れ、建屋内の作業がすでにできなくなっていた。

原因は、安全装置であるはずのRCIC(非常用の冷却装置)から、格納容器内の蒸気が漏れた可能性が考えられるとのことだった。(実験では、使用されていたものと同じ型の冷却装置で勢いよく、装置のつなぎ目から蒸気が噴き出していた)

RCICは、高い圧力に耐えられる設計になっていなかったらしい(久々に聞いた”想定外”の言葉)

そして、作業員たちは何もできず、2号機の格納容器の圧力が高まりついに破れ、建屋から湯気が立ち上り大量放出に至った。

二つ目は格納容器がどのように破壊されたかということ。
堅牢な作りの格納容器が何故破れたのかを専門家が検証したところ、
溶けた核燃料が格納容器の壁近くに接近し、その輻射熱の影響で壁が曲がり、破れたのではないかという可能性があることが分かった。
ここでも、その壁が、そのような高熱にさらされるということは”想定外”だったらしい。

三つ目は、原発近くにあるモニタリングポストの記録。
信じられない話だが、その記録は3年間眠っていた(つまり放っとかれていた)

そのモニタリングポストでは地震発生後3日間の放射線量が観測されていたのだが、1号機のベント直後に、高濃度の放射線量が観測されていたことが分かった。

ベントはそもそも格納容器の破壊を防ぐための圧力を抜く(外に放出する)作業のことだが、
事故当時の東電の説明では、ベントで放出される蒸気は安全なレベルまで放射性物質が取り除かれたものであるというものだった。
サプチャンと言われる水槽が、高熱の蒸気を一瞬で冷やし、その際、蒸気に含まれる放射性物質を水に取り込むという仕組みらしい。

では、なぜ、その水による浄化が機能しなかったのか?
番組では、別の配管から漏れ出ていた蒸気のせいでサプチャンの上部の水温が高くなっていたのではないかという可能性を指摘している。 
海外の施設でシミュレーションした結果、サプチャンと言われる水槽の水温が高い場合、放射性物質の低減化が0.1%から50%にまで落ちることが分かった。

なお、このベントの問題点に対する対策を、NHKが、福島原発と同じ原子炉を使う電力会社に確認したところ、一部の電力会社では、回答を見合わせたり、具体的な対応について答えないところもあった。

以上が番組の概要。

結局のところ、3年経った今でも、未解明の問題がまだまだあるということだ。

そして、当然のことだが、福島原発事故の検証も終わっていないから、これから再稼働に向けて動き出そうとしている他の地域の原発には、事故を防ぐための対策は完全に講じられていない。

0 件のコメント:

コメントを投稿